JALのエアバスA350-900に乗ってきた(2019年9月1日)

日本航空がエアバスに乗り換え!?
次期主力機A350の初日フライトに乗ってきた!

目次

令和元年9月1日。
日本の航空業界に明るいニュースがありました。

JA01XJの羽田~福岡線就航。

それは日本航空(以下JAL)の次期エース、エアバスA350型機の初号機。
エアバス社の誇る最新型ジェット旅客機でボーイング777のライバル機種となっています。

王道よりも少数派が好きな私は旅客機においても例外ではなく断然エアバス派です。
日本の旅客機はアメリカ製のものが歴代多いのですが、近年その構成が変わりつつあり欧州製のエアバス機も勢力を伸ばしつつあります。

そんななか、JAS譲渡機を除いてエアバス機を保有したことの無かったJALがエアバス機を導入するということでだいぶ前から楽しみにしていました。

しかも、JALはこのA350をB777の後継機種としています。
つまり今後の主力旅客機となるということです。

もう初日に乗りに行くしかないと私の心は固まっておりました。

私は先得で6月に羽田~福岡往復を手配しました。
いつもはスカイメイト民なのでここまで早く予約をすること自体が希です。

A350の特徴や初日の雰囲気を画像中心にまとめました!

航空マニアが沢山いる搭乗口


関空から到着した私は羽田空港の乗り継ぎカウンターにてJL329便のチェックインを済ませ9番搭乗口にて待機します。

パソコン作業をしながら待機しているうち、カメラを持ったマニアが続々と集まってきました。旅客機関連の初日モノ参戦は今回が初でしたが、こんな感じなのか~という想いでした。


そうこうしているうちに遅れていたA350が福岡から到着。
もう、カッコいいのなんの…。


窓際では多くのファンがカメラを向けておりました。
お互いに譲り合っていたおかげでとても気持ちよく撮影することができました。


やはり金銭面で余裕のある人が多いからなのでしょうか。
普段目にしている治安の悪い鉄道界隈とは大きく異なり冷静に趣味を楽しんでいる光景に感心しました。そして女性率が高い。旅行と飛行機が好きという人も多いのでしょう。


全日空のA380とは異なり抑えめのアピール。
これくらいの方が全面専用塗装より個人的には嬉しいかな。


初便ではないので大々的なセレモニーはありませんでしたが、クルー全員のお辞儀がありました。この日は初日と言うことで機長が3名乗務する特殊なスタイルでした。


飛行機を降りてから機体を撮影する人も目立ちました。


多くの人が撮影で飛行機から降りるのに時間がかかっていたことや、初日なのでスタッフも慣れていなかったのか様々な原因によって遅れが増大しておりました。


マニアが集結している関係で上級会員が長蛇の列になるという珍しい光景も…。

いよいよ搭乗!


結局出発時刻は更に遅れ18時30分となりました。
いよいよ搭乗です。A350自体が初めて乗る飛行機ですから”そこ”も含めてワクワクです!


現在JALにおいて主力の「SKY NEXT」機材ともまた違った雰囲気です。
機内は新品の香りが漂います。

普通席シートの紹介


モケットは薄く、テーブル回りが膨らんだ形状。レカロ製です。
普通席に枕が取り付けられているのもこれまでにはなかったポイント!


シートはSKY NEXT仕様が革張りなのに対し、従来の布地に逆戻り。
革張りは好みが分かれるのでこちらの方が良いのかもしれません。


これまでオーディオなどのボタンが設置されていた肘掛けはシンプルなものに。
スイッチ類は後述するモニター内に機能が移されました。



枕は高さが調節できるほか、曲げることも可能で頭を支えることができます。
高さ調節の機構が割と軽いので、すぐ動いてしまうのが気になりました。


窓は全クラスにおいて手動式の日よけを採用しています。


国内線機材にも関わらず全席にモニターが搭載されていることが当機材の大きなウリ。


ポケットは書籍用と手荷物用とに分かれ、コンセントが設置されています。


書籍が別のポケットに移動したことで、パソコンはすっぽり入るようになりました。
また嬉しいことに大きなポケットの手前に小さなポケットが二つあるので小物を入れるのに重宝します。スマートフォンやペットボトルを入れることができて便利ですが、今後忘れ物も増えそうです。


取っ手を引っ張ると折りたたまれたテーブルが出てきます。


折りたたんだ状態でも使えますし…


…広げて使うことも可能です。


13.3型のノートパソコンがこんな感じ。


従来のSKY NEXT仕様とは異なりテーブルを手前に引き出すことができるので前の人が多少リクライニングした程度だとそこまで作業しづらいという感じではありません。これは何気に有り難い改善です。



そうこうしているうちに飲み物の提供が始まりました。いつもスカイタイムなので今回はリンゴジュース。テーブル3パターン全てでカップを置くことが可能です。テーブルを閉じているときでもホルダーに置くことができるのは有能!

普通席シートのご紹介は以上になります。

クラスJ(おまけ)


マッサージチェアみたいな外観だったクラスJがより高級感溢れる座席へ進化しました。
読書灯も角度や向きを調節できるようになりファーストクラスに近づきました。

一層お得感の増したクラスJの新型シート、いつか座ってみたいですね~。
ファーストクラスは残念ながら撮影は叶いませんでした。

個人用ディスプレイの紹介


座席に着席してまず目に入ってくるのはこのモニター。
座席番号と目的地の画像が大きく表示されています(画像は復路のHND行)


最前列のディスプレイは中央が壁付け、左右両サイドは肘掛けから取り出す構造のようです。

ちなみにこのディスプレイはヌルヌル動作してくれるのでノーストレスです。

数多くのエンターテインメント


初期状態のモニターで言語を選択するとメニューが出てきます。映画(画像無し)・テレビ番組・オーディオ・電子書籍・ライブTV・文字ニュース・マップ/カメラ…こんなに様々なコンテンツが用意されていたらWi-Fi無くても退屈しませんね。文字ニュースなどは意外と隠れた需要かもしれません笑

しかしながら、機内誌SKYWARDの紙媒体が消滅し電子書籍に組み込まれて読みづらくなったことはとても遺憾です。電子書籍にすればコストを抑えることができるのは百も承知ですが、離陸や着陸の時でも気軽に読むことができてこそ機内誌ですし、持ち帰る楽しみもなくなってしまいます。

どうかJALには再検討して頂きたいです。

画面の使い方を親切にガイド


サイドメニューの[?]を押すと各項目においての操作方法をそれぞれ確認することができます。


機内エンターテインメントの内容については手元の冊子でも確認することができます。

全ての調節/操作はモニターで


モニターの光度調節や音量調節だけではなく、これまでボタンが設置されていた呼出や読書灯の機能もモニターにて操作することができます。集約されて便利になった反面、モニターに不具合があった場合が心配なのは私だけでしょうか。


上記の操作はモニター下部の[◎]マークをタップして行うこともできます。


サイドメニューの一番下をタップすると飛行状況をシンプルにチェックすることができる。

マニアに嬉しいマップとカメラ機能




位置だけでなく高度や速度、方角など様々な情報をリアルタイムで見ることができるマップ機能は夜フライトにおいて大きな楽しみとなる機能です。

そして見ていて素直に楽しいカメラ機能。
離陸着陸時はカメラ表示にしている人が多かったですね。


尾翼と機体前方床下にカメラが設置されていて出発前の準備もまじまじと見ることが可能。


多少待たされてもカメラ映像で状況を把握できるのでイライラすることもありません。



雲を抜けるときが神秘的なんですよね~。



初就航地の福岡は都心に空港があるので昼夜問わず景色を楽しむことができます。
夜のフライトでしたので夜景が美しかったです!


小さなウィンドウにして”ながら”でカメラ映像を楽しむこともできます。

その他モニターの押さえておきたいポイント


アナウンス中はアナウンスに注目してもらうため、画面操作ができなくなります。


飛行中のお知らせが小さなウィンドウで表示されます。


コンセントに目が行ってUSBが付いていないと嘆いている客が近くにいましたが…
ちゃんとモニター下部にUSBポートも装備しています。


これまで上部の共用モニターにて放映されていた機内安全ビデオ等も個人用モニターに表示されます。ちなみに平成初期の雰囲気を漂わせていたJALの機内安全ビデオは9月1日より新しいものに”やっと”更新されました。どうやら13年ぶりの更新らしい。


なお到着後のビデオも機内安全ビデオと同じく全モニターにて流れます。

A350の機内

天井が高く明るい機内


LED照明を用いているのもあるでしょうが、B777に比べて機内がとても明るい。
シートが革張りではなくなったのもイメージの変化に含まれているでしょう。


機内が暗くなったときにモニターが煌々としていて眩しい印象を受けました。
一括で明るさ下がってくれたりすれば尚良いのですが…。

収容力の多い収納棚


少なくともB777と同等の収容力は確保できていると思います。
中央列の収納棚がB777の古い機体だとギシギシ言って揺れていますが、勿論そういうことは無し。

B787とは違ったハイテク面


A350ではシートベルト着用と禁煙の表示がランプからディスプレイへと進化しています。


非常口サインはB787とは微妙に異なる角型のピクトグラムになっています。
世界を駆け回る飛行機のピクトグラム化が遅かったのは不思議ですよね。

黒系でシックな雰囲気


後方のギャレーですが、黒色で統一されておりとても洒落た雰囲気に。
カートも新品のものが搭載されているようです。


飛行機のトイレというと白くて鏡がある無機質なイメージですが、こちらもイメージカラーは黒。最後尾にトイレが3つあるのは回転が速くなるので、とても有り難い。

安全のしおり


これまでに無い機材なので安全のしおりも新たに作成されています。


「A350-900」の文字を見ると、実感がわいてきて一層ワクワクします。

以上が機内で目に付いたポイントでした。

おわりに


最後まで読んで下さった方、ありがとうございます。
A350で羽田と福岡の間を往復してみて感じた率直な感想はとても静かで快適ということ。

JAL実質初のエアバス機であることや最先端の旅客機ゆえのハイテクな面などクローズアップしたいポイントは多々ありますが、A350は噂通りとても静かでした。

そして耳の違和感を感じることもなかった。
飛行機に乗ると耳が必ず痛くなるというような方にはとても嬉しい進化だと思います。


皆に愛される旅客機として日本の空を飛び続けて欲しいなと思っております。

最後に写真撮影に協力して下さり、フライトログのお願いにも快く対応して頂いたCAの皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

コメントお待ちしております。是非ぜひ、お寄せください。

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