こんばんは。
最近飛行機撮影をしたくてしょうがない管理人です。
先日航空機生産大手の仏・エアバス社から残念なリリースがありました。
2021年をもってA380の生産が中止
残念でなりません。しかし、それが現実だったのです。
エアバスA380は総2階建ての旅客機でジェットエンジンを4つ搭載している。
長らく「ジャンボジェット」の名で親しまれてきたボーイング747よりも大きい旅客機である。
エアバスA380(Wikipedia, Sun Hanchen, CC)
主にエミレーツ航空などが導入し「空飛ぶホテル」と呼ばれている。
まさにエアバス、そして導入した各社のフラッグシップ機であり大規模・高級路線を狙った機材である。
日本の航空会社ではA380を保有するところが無かったが、最近になって全日空(ANA)が3機導入することで話題になった矢先での発表となった。日本でも増えていくことが期待されていた中での生産中止の発表は日本人にとって衝撃だった。
なぜこんなにも素晴らしい”夢の旅客機”が生産終了に追い込まれたのか。
それは「時代遅れ」という言葉で纏めることが出来ます。
というのも、現在の航空業界は小回りの利く小型機・中型機主導の時代に変わってしまっているのである。これには格安航空会社(LCC)の台頭や大量輸送から高頻度運航への変化が関係しています。
この表はエアバス社の公式ホームページに公開されている納入数を表したものです。
同じエアバスが販売している機種の中でもA380はダントツで納入数が少なく、2018年7月現在の引き渡し合計は僅か229。A380は12年間でこれだけしか納入されていないのです。
先述のように時代は双発中型機の時代、エアバス内でも小型機A320シリーズや中型機A350シリーズなどは納入数が大変多くなっている。
ライバルである米・ボーイング社ではA380を横目にボーイング787を2009年に登場させ、2011年から運航を開始している。787は中型双発機で、時代のニーズはこちらだった。
A380を直接的なライバルは同じ大型機であるボーイング747であったが、B747を上回る活躍を見せるどころか、B787という”別路線”で攻めてきたボーイング社にシェアを奪われる残念な結末になってしまった。
A380は見た目の大きさだけではなく、開発・空港施設対応・運航コストなど様々な面で大きな費用が掛かってきた。日本も他人事ではないのだ。
日本でもA380に提供している部品が数多く存在する。
あまりにも早い生産終了によって開発費を十分に回収しきれず、設備の減損損失を計上する可能性があるようだ。その辺についてエアバスがどのように責任をとるのかが注目である。
ボーイング747(Wikipedia, moonm, CC BY-SA 2.0)
一方、ボーイング747はデビュー50周年を迎えた。
しかし747も最近は受注の多くが貨物機であり、旅客機としての受注は伸び悩んでいる現実がある。
A380は10年、いや20年登場が早ければ成功していたかもしれない。
これに尽きます。
A380の生産中止という暗いニュースに悲しむ一方、私は今後のエアバスに期待しています。日本ではボーイング独占状態から次第にエアバス機の導入にシフトしつつあります。ANAがA321を導入したり、これまでエアバスとあまり縁が無かった日本航空(JAL)がA350をB777の後継機として導入することが発表されています。
エアバスの象徴とも言えるA380が消えることを心配する声もあるようですが、受注の少ないA380の生産ラインを放置し続けた結果、赤字が膨れ上がってしまうかもしれません。色んな意味で”夢のある飛行機”なだけに残念ですが、敢えて切り捨てることでエアバスが躍進するのであれば、私は今回の選択を支持したいと思います。
今回はこの辺で失礼します。
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